久々のレビューなります。
今回の本は再びDaiGo氏の本となります。その名も
『「好き」を「お金」に変える心理学』 (PHP研究所)です。
この本は2017年2月に発行された本でして、D氏がまだyoutube及びニコニコ動画で有名になる以前のものです。
しかしながら、今のD氏の活動に繋がる重要な書物ともいえる本でして、実際、この本以前、D氏は長いこと本を出してはいませんでした。充電期間であったといえましょう。
この本以降、裂帛たる気合いをもってD氏は精力的な活動をし、今の地位を築き上げることになったことを鑑みると、本の内容自体、非常に価値のある内容なのではないかと推断されます。
D氏の信念が詰まったこの本の内容を私たちが実践さえ出来れば、同じように成功できるのではないかと思えてきますね。
甘い考えかもしれませんが、あり得なくもないでしょう。少なくともD氏はここに書いてある通りに行動し、成功を収めておられます。
さて、内容について触れていきましょう。
前書きの段階でD氏は以下のように我々に問うております。
「あなたがたの人生にはどれだけの量のお金が要りますか?」
みなさんはこの言葉をご覧になって、どのように思われたでしょうか。
ずんだは「Dよ、何をいっているのだ。お金などいくらでもあったほうがいいに決まって要るではないか。量などという問題は話にならない。金はあればあるだけいいのだ。あー、宝籤、当たってくんないかなあ」と最初に思いました。
しかし、D氏は私の考えを言下に否定します。
氏はいいます。「お金はあればあるほどいいと思うかもしれない。だが、金は有効に使ってこそ初めて活きる。そして活きた金の使いかたをしないと人は満足感を得ることができなくなる」
そして、アメリカの経済学者リチャード・イースタリンの説を紹介しておられます。それによると、「人は貧しいときには収入がふえると幸福感が増すのだが、一定以上の収入を得るとそれ以上増えても何も変わらなくなる」というものです。
なんということでしょう。我々は無限にお金が欲しい、と思いがちなのですが、それが研究によるとそんな単純な話ではないということなのですね。
ついでダニエル・カーネマン教授によると七万五〇〇〇ドルを超えたあたりで幸福度が高止まりしてしまう、という具体的な数値の調査までひいておられます。日本円でいうと大凡七百万ほどということになりますね。
そこでD氏はいいます。
お金にはもっているだけでは幸せに繋 がることはない。ではどうすれば幸福度は増えるのか。
それは「好きなこと」に投資することなのだ。
ここで著書名とつながります。
D氏は好きなことに投資をし、その好きなことでお金を稼げるようにする=マネタイズすればいいというわけです。
これは今の時代、想像しやすいですね。 たとえば、ニコニコ動画やyoutubeなどをみれば、多くの人がそれぞれ自分の興味あることで動画をつくりだしていますね。
よく見かけるのがゲーム実況です。
これなどは明らかにゲームをしているだけなのにもかかわらず、そこそこ再生数や登録者数があり、人気を博しているといえるでしょう。そして彼らの一部は好きなゲームを実況することによりお金を得ているわけです。
正にD氏が述べているマネタイズといえるでしょう。
即ち、彼らはD氏の主張を知らずして自然に実践躬行していた人たちなわけです。
好きなことで飯を食うのは難しい、などとはよくいわれることです。D氏はもちろん、それを認めた上で次のような展開を披露します。
1 まず好きなことをみつける
2 好きなことを極める
3 好きなことを収入に結びつける工 夫をしていく
4 好きなことで得たお金を再投資す
る
我々は好きなことといわれてもなかなか思いつかない場合があります。実際、子供の頃は純粋に填まりこむものがあり、それに従事しているのですが、大人になるにつれて仕事で齷齪し、疲労困憊、次の日に備えて遊ぶ間もなく、徐々に好きなことを忘れて、お金を稼ぐことに精一杯になっていくものです。すると、ある日、気づきます。
「あれ、俺って何が好きなんだっけ?ってか、自分ってなんなんだろう」と。
こういう経験をもった人はすでにD氏が前書きにおいて注意していた幸福を得ることができないで馬車馬のように働くだけ働き、金を無駄に貯めるか使うかしている人物である可能性が高いといえましょう。注意が要ります。
ここで重要なのはそれで幸福であるならば別にD氏のいうことは無視してもかまわないということです。何もD氏のいうことが絶対的に正しいわけでもないでしょう。しかし、この本は前提として、人は金をもっているだけでは幸福になれない、という提言から筆をはじめているのです。
よって、D氏の行程は幸福を求めるがために好きと金との間を往還することになります。
本書では好きなことをお金に変える方法が数多く紹介されております。
自分の心が不安で、満足することができない。好きなことでご飯を食べていきたい、などと考えておられる方々にお勧めの本です。
なお、ずんだは知りませんでしたが、いつのまにか図解版まででていたようです。
こちらのほうがわかりやすいかもしれません。