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【読書感想】会社で働きたくない人たちへ、『生きのびるための事務』を紹介する!

自由に好きなことでいきたい人のために

坂口氏とは何者か?

 
本書は坂口恭平氏によって書かれた藝術を生業として生きたい人向けの方法本である。

 
 
私ズンダは氏の本を読むのは二冊目—『躁鬱大学―気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません―』(新潮文庫)—だが、今回の本は実にタメになる本で、万人に紹介したくなった。
 
 
 

事務の重要性

 
芸術家になりたい、個人事業主になりたい、社会の歯車になりたくないという10代から20代前半の人々ひいては会社から独立したい人にお勧めできる快作。
 
著者の坂口恭平の20年に亘る事務を道草晴子の手による漫画で描いたものである。
 
この事務とは「自分の夢を具体的なものに落とし込んだ上で目標に達するために坦々と熟す作業」のことである。
 
単なる事務作業のことではない。
 
坂口氏は早稲田大学建築学科を卒業するが、定職には就かず、幕張で催事バイトをしたり海外で絵を売り捌いて生計をたてていた。
 
彼が考えたのはいかにして普通の職につかずに、自分の好きなことだけをしていきていけるかだった。
 
そのときに思いついたのが「事務」であった。
 
自分は一日の時間をどう使いたいのだろうか?
 
何かを達成するためにはまず何が必要なのか。
具体的にどうしていけば目標にたどり着けるのか。
美術でメシを食う以前に生活ができていないと話にならない。
 
自分の一ヶ月の生活費はどの程度か。
10年後に何をしてどのぐらい稼げるようになっていたいのか。
 
やることは必ず「好きなこと」でなければならない。
 
嫌なことは一切いれてはならない。
 
そして、彼は自分の夢を叶えるために具体的な計画をたてて、熟す。
 
絵や音楽などで稼ぐというのは一考すると夢物語のように思えるし、現実味がない。
 
ところが分解してみると、やらねばならないことがあり、それを押さえて作業的にやっていけば案外どうにかなるという地道な工程が示されている。
 
 
著名な絵描きも、絵をひたすらかいていたわけではない。共同の会社をつくったり、社長になったりして、お金を稼いでいた。
 
芸術家は一人で貧乏に苦しみながらやるものではないのだ。
 
むしろ、効率良くお金を得られる経路を考え、その上で、絵をやる。
 
でなければ、やってけないのである。
 

ビジネス書との大きな違い

 
こういった内容の本はビジネス書ではかなり多い。
どの本も「数値化せよ」や「言語化せよ」という。
 
ああいった本は社会人であれば響くだろう。
 
しかし、今、高校生だったり大学生だったりする人たちには想像しづらい世界である。読んでもイマイチわかりづらい。
 
『生きのびるための事務』はそれらと方法においては同一である。
 
だが、その視点は社会人ではなく、中高大学生に向いている点が新しい。
 
「声優になりたい。youtuberになりたい。音楽家になりたい。絵描きになりたい。クリエイティヴな仕事につきたい」などの若いときは現実味のない職業に夢を抱きがちである。
 
そういった無頼者になりかねない夢を抱く若人にこそ、この本は真価を発揮する。
若い人には是非読んで欲しい本である。
 

参考図書

 

 

 

 

上記の本もいいが、メンタリストDaigoによって書かれた以下の本もおすすめである。

 

 

 

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