正月に読んだ本を一挙に紹介
ライフシフトー人間 100年の計
『ライフシフト』の要約
『ライフシフト』という本には以下のことがかいてあります。
人生一〇〇年もある時代において、一つの役割や専門性だけでは人は生きていくことができない。人生を豊かにするためには学校を卒業した後も勉強やintangible asset(無形資産)が必要である。
つまり、寿命が長くなったので今までのような人生の送り方‐小中高大学まで行き、就職し、結婚し、家庭をもつ。男であれば大黒柱として専業主婦と子供とをかかえ、女であれば家にいて料理を作ったり、子供を育てたりする。そして人生が終わる‐
そこにもう一つ加えなければならなくなった、ということが述べられた本です。
加えなければならないもの=無形資産
彼女がいうには無形資産とは我々がもっているお金や土地などではなく、「人と人とのつながりや内面の豊かさ」を指すようです。
それらは目にはみえませんよね。
しかし、目にはみえない無形資産が定年後の人々にとって資産になるのです。
独りぼっちや孤独は我々の精神を蝕み、体にも害を与えることがわかっています。
人はあなたを豊にする
また誰かがいることで、新たな体験のきっかけになりますよね。
バイク、ゲーム、アニメ、漫画、登山、ディズニー、旅行、ジムなどなど。
自分一人で数多くの体験をするのは簡単ではありません。
興味が沸かなかったり、そもそも全く知らないこともあるからです。
人生100年の時代を若いときから考えておくべきという本でした。
↓ちなみに「じゃあ、具体的に何をしていけばいいんだよ」という人に向けて書かれたのが以下の本です。定年退職の数十年前に考えておくといいでしょう。定年直後では遅すぎますからね。
実践! 50歳からのライフシフト術―葛藤・挫折・不安を乗り越えた22人
- 作者:大野 誠一,豊田 義博,河野 純子,ライフシフト・ジャパン
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2018/12/06
- メディア: 単行本
『才能の正体』とは何か?
有村架純主演で映画化もされた話題作
お次は坪田信貴『才能の正体』です。
坪田氏は『ビリギャル』を書いた人として有名ですよね。
偏差値の低い女子高生が慶應大学へいく、という話です。
学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話[文庫特別版] (角川文庫)
- 作者:坪田信貴
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/04/10
- メディア: 文庫
有村架純主演で映画化もされました。
清純そうにみえる有村架純をギャルにするというギャップ萌えを狙った作品です。
『才能の正体』の要約
この本には以下のことがかいてあります。
世間で言われている「才能」とは「結果」をあらわしているにすぎない。人は「結果」だけみて、「あの人は才能があったに違いない」という。
しかし、才能があった人には才能があった人なりの努力や工夫がある。そこを見ないで「才能」という「結果」だけを見ることはおかしい。「結果」ではなく「どのようにした」のかを問うべきである。
「才能」という言葉をもう一度、考え直そう
坪田氏は「才能」のあるなしで人は決まらないといいます。
才能は、 誰にでもある。 僕はいつもそう言っています。
仮に「才能」があったとしても、何もしないで結果が出ることはない。
何かしらかのことを適切に行っているからこそ、「結果」がでているだけである。
「才能がある」と言われている人たちは、 〝その人に合った〟動機付けがまずあって、そこから〝正しいやり方〟を選んで、 〝コツコツと努力〟を積み重ねている。
我々は「才能」という言葉に逃げないで、どうしたら目標を果たせるのかを考えるべきである。
「天才」とか「才能がある」と言われる人たちは「How型」で物事を考えます。 さきほどのマラソンのケースで考えてみましょう。 How型の人は、「何キロ走れるか」「完走できたかどうか」といった結果に意識が行っているのではなく、その瞬間の変化
考え方をwhy型とhow型とに分けておられます。
失敗したことを「なぜ失敗したのか」と悔やむのではなく「どうやればいいのか」を考えよ、とのことです。
才能のある人から学ぶのはやめろ
個人的には次の言い分が好きですね。
「頭のいい人や出来のいい人の 言葉 は、聞く意味がない」と僕は思っています。
私ズンダも全くこの通りだと思っています。
基本的に頭の良い人は普通の人が悩む箇所でつまずきません。
彼らはもっと深い部分や難しい部分で悩むからです。
スプラトゥーン2で考える:有名プレイヤーの動画をみることに価値はあるのか?
毎回、「スプラトゥーン2」で譬えて申し訳ないのですが、
ものすごくゲームがうまい有名プレイヤーたちがいます。
彼らは一般の人たちに対して「解説動画」をあげています。
どうやったらゲームがうまくなるのかを解説したものです。
ところが彼らの動画は下手な人たちにとってはあまり価値がありません。
何故でしょうか?
「もっと初歩的な部分を説明してくれないから」です。
つまり、彼らのやっていることは小学生一年生に「微分積分をとく動画」をみせているのと変わらないのです。
四則演算も満足に行えない水準の人に、です。
私は彼らを責めているのではありません。
あまりにも能力が高すぎるが為に、却って「的外れな解説」をしてしまっているのです。
「才能」がなくてつらい、でも、がんばりたい。
そういう人にこの本はおすすめです。
『ハッタリの流儀』
『ハッタリの流儀』の要約
『ハッタリの流儀』はホリエモンこと堀江貴文氏が書いた本です。
以下のことがかいてあります。
まずはハッタリをかまそう。自分がそれをできるかどうか。そんなことは関係ない。やる気があるのならば、「自分はこういったことをやれます!」といって、仕事を引き受け、その上で、必死に勉強して無我夢中に働いた方が能力が伸びる。
完璧主義から抜け出すために「ハッタリ」は有効
堀江氏がこの本を書いた理由は『多動力』という本を著したことにあるそうです。
多くの人に「動きまくることの大切さ」を訴えたのはいいものの「何をしたらどうしたらいいのかわからない」と言われることが多かったようなのです。
『多動力』から次の段階への道しるべとして『ハッタリの流儀』を書いたということです。
仕事を受ける前に「この知識を勉強しておかないと」「あれについて経験を積んでおかないと」などとあれこれ考えていたら、いつまでたっても仕事を請け負うことなどできなかっただろう。
「ハッタリをかましてその後で辻褄を合わせること」は、あらゆる場面で大きな成果をもたらしてくれる。僕はこれを、人生の最高奥義だと思っている。
要約すると「完璧主義からの脱却」ともいえるでしょう。
たとえば、英語を勉強する際に「この参考書を一冊、全て仕上げよう」とおもいがちではないですか?
しかしこれは非常に効率の悪い勉強法ですよね。
というのも、我々は「自分がわからないところを勉強する」必要があるのです。
分かっているところを何度やっても、学習効率は落ちるばかりでしょう。
すなわち、本を一冊仕上げるのではなくて、「わからないところだけを身につける」が正しいのです。
「完璧主義」だと往々にしてこういった非効率的なことをやってしまいがちですね。
ホリエモンの考え方に通底していることが明らかになった本
この本は「多動」をするために「はったり」をかまし、「完璧主義」の弊害から逃れることができるという堀江氏の根本にある考え方をさらに分かりやすく、露わにした本だといえるのです。
『メモの魔力』ー創造性のために
『メモの魔力』の要約
『メモの魔力』に書かれているのは以下の通りです。
メモを細かく取ることで、事実=ファクトからクリエイティビティを作れるようになります。
このクリエイティビティこそが他の人から抜きん出るために必要な要素です。
著者である前田氏はメモをとることの価値を力説しています。
本質とは何かというと、コピーではなく創造、代替可能物ではなく代替不可能物、ということ。
つまり、クリエイティブで新たな知的生産につながる思考や、自分にしか思いつかないような代替不可能性の高い思考。
これら価値のある本質的思考に1秒でも多く時間を割くために、メモをしているのです。
メモをとる癖がない人は、実は、毎日「宝」をみすみす落とし続けてしまっているようなものだと僕は思っています。
メモをどうすればうまく活用できるのか?
メモをひたすら取ります。
最初は「聞いたことをすべて書きとる」という勢いでやったほうがいいと思っています。
その後、書いた事実を自分なりに解釈するようにします。
つまり、事実を事実のまま受け取るのではなく、「事実から何かいえることはないか?」と考えるのです。
そこにあなたの解釈が加わることで、「事実→ネタ」になります。
必ずこの作業をしろ、ということです。
筆者はこれを「抽象化」とよんでいます。
一つは、抽象化能力が高いこと。その中でもとりわけ、アナロジー力が高い。アナロジーとは、一見無関係なものの間に何らかの共通点を見つけて、結びつける思考法です。身近で具体的な事例の特徴を探して、抽象化して、それをまた別の具体に当てはめる
事実に詰まった物事をやや曲げたり、やや斜めからみたりすることで、一生面をひらくことができる。
そういう作業をしていくと、クリエイティヴなことができますよ、ってはなしですね。
さて、これが正月に読んだ本でした。
どれも面白くて大変勉強になりました。
皆さんも、お暇なときに読書をしてみましょう。
では、ズンダでした。
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