不幸せよりも、幸せのほうがいい。
大体の人はそう考えるのではないでしょうか。
でも……どうやったら幸せになれるのでしょう?
私たちは幸せになりたいと願いながらも、それをどうやって得るのかについては無知なのではないでしょうか?
今回紹介する本は幸せになる方法をまとめたものです。
この本を読めば、具体的に何をすれば幸せになれるのかが判明します。
では、みていきましょう!
人が幸福になる道しるべはすでに存在している
間違った道を歩むせいで、幸せから遠ざかる人々
多くの人がそれぞれの状況で大変でありながらも、本当に頑張っている。 頑張っていますよね。耐えていますよね。
あなたは、すごい人です。
ただ、残念ながらここであなたにお伝えしないといけない話があります。
それは「多くの人の日々の頑張りは、科学的に正しくない」 ということ
さて、この本の冒頭はこんな記述からはじまります。
著者である前野隆司氏は「幸福になるやりかた」がこの世界にはあり、それを実行しなければ私たちは「ムダな努力」をしてしまうというのです。
たとえば、「幸せな人」は次のような考えや行いをしている人だとおもっていませんか?
・家族のために一生懸命働くことは素晴らしいことだ
・安定した収入があるほうが安心する
・リスクを冒すような危険なことはしないほうが
・夢や目標が 叶ったら幸せだ
・自分のことは後回しにして子供中心の生活を考えるのが大事
・お金よりも大切なことがある
・嫌なことがあっても常にポジティブでいることが大切だ
・自分に厳しくしたほうが自己成長できる
・嫌われる勇気があれば人間関係で疲れず、もっと楽になれる
・付き合う人は優しい人のほうがいい
・結婚しないよりも、結婚したほうが断然幸せ
しかし、これらは科学的には幸福とは何ら関係がありません。
というか間違っています。*1
人に嫌われても良い!は不幸への道
よくいわれる「嫌われる勇気」がありますね。
心理学者のアドラーが述べたことです。
けれども、実際は「人間は豊かな人間関係があった方が幸せに感ずる。嫌われる人ほど人生はつらくなる」ということがわかっています。
また、「結婚したら幸せ」も間違っています。
正しくは「結婚には幸せを維持するための努力(本書でその中身が説明されている)が必要であり、その努力をすれば幸せである」なのです。
つまり、私たちが「こうすれば幸せになれるだろう」というのは単なる思い込みに過ぎず、実際はもっと別のことをしなければなりません。
年収八〇〇万以上から幸福度は変わらなくなるという現実
この話、以前も紹介したことがありますが、本書でもいの一番にかかれています。
米プリンストン大学のダニエル・カーネマン名誉教授の研究によれば、収入が増えば増えるほど、私たちは幸せになっていくらしいのです。
しかし、それも八百万まで。
以降は何ら変わりないのです。
逆に言えば八百万までは血眼になって収入を増やしたいですね。
お金の力は偉大です。
無碍にしていいものではありません。
ですが、現在の日本では収入を増やすというのはたいへん困難ですよね。
そんなあなたにうってつけの方法があります。
「お金の使い方を変えればいい」のです。
「幸福になるためのお金の使い方」の四大条件
では、その条件とはなにか。
本書より引用します。
【科学的に証明されている「幸福度が高まる経験の4条件」】
①お金を使うことで、他の人と関わり、新たな知人や友人が増えたり、 世の中とのつながりが実感できる経験。
②お金を使うことで、この先何年も楽しい気持ちで「繰り返し語ることができる」思い出となる経験。
③お金を使うことで、自分自身で思っている理想とする自分のイメージ、あるいは「自分がなりたいと思っている自分像」につながる経験。
④お金を使うことで、他のこととは簡単に比較することができない「めったにないチャンス」を得られる経験。
この4つの条件のうちのどれか、もしくは複数を満たしていると、お金を使ったことに対して最大限の喜びを得られると言われています。
つまり、私たちは「経験」や「人と繋がる」ことにお金を使うと、幸福になれる確率が上がるのです!
モノを買うこと、たとえば、高い洋服や鞄を買うことは短期的な喜びにしかなりません。
というのも、モノは「自分より高い製品をかっている」、「だんだん汚れていく」などと他人と比較しやすいからです。
「他人と比較するな」というのは無理です。では、どうすればいい?
ここも大事ですね。
よく「他人と比較するな」という人がいます。
そうです他人とは比較すれば、必ず自分より上の人たちがいるので、負けを認めざるを得ません。
ですが!
他人と比較しないでいられるのでしょうか?
社会で生きており、人とのつながりの中で私たちは死へと歩みを進めていきます。
他人と付き合わないことなど不可能なのです。
そして、他人と全く付き合わなければ不幸になるということもわかっている。
つまり、お題目のように「他人と比較するな」とこたえても意味がありません。
正しく考えましょう。
幸福度をあげるために必要な二つの財があります。
「他人と比較するモノ」と「他人と比較しなくていいモノ」が存在します。
後述しますが、これらをそれぞれ「地位財」と「非地位財」といいます。
「他人との比較」をしたくなければ「非地位財」を利用すればいいのです!
※逆に言うと、「地位財」的な行動をしていながら「他人と比較するな」と考えても、不可能なのである。
もし「比較したくない」のであれば、「非地位財」的な行動をするしかない。
「非地位財」は他人と比較することがありえない自分だけの体験です。
経験や人とのつながりは、あくまで個人にのみ存在している記憶や体験であり、替えがきかない。
よって、「比較」から逃れられる。
たとえば、コンビニへいくと、募金箱がありますね。
ああいう募金箱に自分にとって「ケチ」だとおもわないぐらいの金額をいれてあげると、人間はそれだけで幸福度があがることがわかっています。
私ズンダも、これを知ってから、ストレスが溜まったとき、募金箱に数十円ほど寄付するようにしています。
たった数十円……とおもうでしょう。
しかし、自分に無理のない範囲で寄付することが大事なのであり、一万円を入れれば幸福になるかといえばそんなことはない。
そういった大金は超富裕層が行えば良いのです。
こうすることで、「社会の役に立った」気がするからです。
それゆえ、何よりも貴重なものと人は受け取るのです。
「地位財」と「非地位財」をしっかり意識し、使い分けよう!
さあ、ここで大事なことばを紹介しますよ。
この二つの用語、今回は覚えていって欲しいとおもいます。
それは「地位財」と「非地位財」ということばです。
初めて聞く人も多いでしょう。
地位財:給料があがる。昇進する。高級品を買う。
非地位財:職場環境がよい。家族親戚一同、健康。良い仕事ができている。
つまり、地位財は短期的な幸せであり、物質的な幸せ。
非地位財は「人とのつながり」という目にみえない幸せ。
こんな違いがあります。
この二つのどちらが良い悪いというのはありません。
二つを使い分けることが重要なのです。
「地位財」と「非地位財」を自覚的に使いたい
たとえば、地位財が欲しいとします。
まあ、お金にしましょうか。
しかし、お金が欲しい!とおもったって、そんな簡単に給料などあがりません。
そんなときにこの「非地位財」を利用すればいいのです!
人とのつながり、というやつです。
ボランティア活動*3
募金箱にお金を入れる
友達や恋人とやりとりをする
猫や犬などに触れあう
新しいことを経験してみる
こういったことでお金をあまりかけなくとも、あなたの幸福度はあがります。
逆に「非地位財」を手に入れられない場合はどうすればいいか。
一二月、クリスマスが近いのに彼女ができなかった。
独りぼっちで淋しい、
よし、こうなったら「地位財」で自分の心の空白を埋めよう!
大量にハイブランドの洋服や時計やアクセサリーを買い漁る。
高級レストランへ向かい、数万円のコースで豪華な晩餐。
ぴらしゃらな服を着たキャバクラの娘達と金を払い、遊びまくる。
幸せになれるのであれば、浅い道徳にこだわるのはやめろ
そう、こういったことを「卑しい」とか「見せびらかし」とかいって批判する人がいますね。
しかし、これの何が悪いのですか?
幸福になるためにどちらも使えば良いだけでしょう。
道徳的な批判はやめてもらいたいですね。
私たちは人間である以上、どこかで満たされなければ生きていけないのです。
「非地位財」だけが正しいわけではない。もちろん、「地位財」だけが正しいわけでもありません。
自分が幸せになるために、臨機応変に使えば良い。
そこを抑えて欲しいと思います。
↓ニーチェが書いた『道徳の系譜学』。ヨーロッパ社会がルサンチマンを伴うキリスト教道徳に冒され、人間性を失ったと説く。現代にも通ずる名著。
↓もっと簡単なのがいい人はこちら。
幸せになるために、常にやり方や方法を意識することは大事なのである。
ここがポイントです。
私たちは「地位財」と「非地位財」をそのときどきの都合で、使い分ければいいのです。
そうすれば、どっちかが欠けていてもどっちかで埋め合わせができます。
もっといってしまうと、このどちらもないような人生にはするな!ということです。
最初にも述べたように、私たちの多くは幸せになるやり方を知りません。
となると、このどちらももってない人がいる可能性も普通にあり得るのです。
だからこそ、私たちはこういった本を読んで、知識を獲得し、自分たちがどうすれば幸せになれるのか?を実践していかなければなりません。
まさに、ベーコンがいったように「知は力なり」なのです。
あなたの幸福度を測るサイトー好きなことだけでは幸せにはなれません
さて、この本、実は共著者がいます。
慶應大学の前野隆司氏です。
この方が作った診断法が、以下のサイトで無償で試せます。
ただし、アカウント作成は必須です。
自己責任でお願いします。
「幸福度診断Well-Being Circle」
これをやれば、「今の自分に足りてない幸福の部分」がわかります。
要するに、「○○が足りてないからいまいち幸福感がないんだ」ってことが判明するわけです。
メチャクチャ便利ですよね。
幸福な人ってどんな人なのか?
実は、幸福な人がどういう人なのかはすでに定義されています。
「IKIGAIベン図」といわれるものがあります。
・好きなこと
・得意なこと
・世の中に役に立つこと
・収入が得られること
この四つが重なっているときに「生きがい」を感じられるのです。
まず、自分がどこにいるのか把握しましょう。
そこから、足りてない部分を補っていくようにしましょう。
そうすれば、何ら針路がないまま、人生を生きていくよりも、あなたは幸せになれるはずです。
※ちなみに、このベン図。以前、どこかで紹介したことがあるな、とおもったら、前々回紹介した『やりたいことの見つけ方』であった。
今回の記事では本書の一部を紹介したにすぎません。
もし興味のある方は以下のリンクから、どうぞこの本をお買い求め頂き、あなたの人生を少しでも良くしてみてください。
豊かな人生を送られることを私ズンダは望んでおります。
進んで苦労したり、辛い目に遭う必要などありません。
下手な自己啓発本を読んで、自分を痛めつけるのだけは止めて下さい。
今回の記事がお気に召しましたら、読者登録&ブックマークをおねがいします。
ではまた、お会いしましょう。
ズンダでした。
*1:後々、この部分を利用して書くつもりでいることがある。
やはり、スプラトゥーン2について…そして、夢や目標に雁字搦めになっており、まともな精神状態でいられない人たちについてである。
ウデマエを上げるためにA+からS+0を往復している人たちは、ここにあげた「・夢や目標が 叶ったら幸せだ」
「・嫌なことがあっても常にポジティブでいることが大切だ」
「・自分に厳しくしたほうが自己成長できる」に見事にはまりこんでしまい、身動きがとれなくなってしまった人たちである。
[不幸になるためにゲームをしている]といえよう。
これに限らず、自己啓発本はまさに人々を不幸にさせる本だといえる。
*2:その理由としては日本政府による新自由主義的な政策のせいですが、今回は以下の記事と本を紹介するに留めます。
*3:経済的な観点からすればボランティア活動は単なる搾取、奴隷労働の類いであり、私ズンダはこれを積極的にはすすめない。